君はコンビニ・クロールを知っているか~supported byストロングゼロ(非公認)~
近況。登山、トレッキング用にステンレスのマグボトル買いました。タイガーサハラ。600ミリリットル。なかなか気に入っている。この前、山デビューもさせたし。
軽さと、片手で開閉できる手軽さが魅力だ。保温は温冷ともに6時間をうたうが、10時間入れてても「冷たい」と感じるレベル。
今までペットボトル飲料を買っていたのがもったいないな。だって緑茶ならコンビニの500ミリリットルとスーパーの2リットル、何ならスーパーで買った方が安いしね。しかも勤務時間の間冷たいし。
―さて、ここからが本題。
ちまたでさんざん語られていることではあるが、サントリーストロングゼロは偉大だ。
500ミリリットル100円台という買いやすい価格でありながら、しっかり酔える。定番のレモン、グレープフルーツ、シークヮーサーに加え、季節ごとのフルーツが味わえるのが良い。特に季節限定の「しょっぱい梅味」は既存の梅チューハイの「甘酸っぱい…もっと酸っぱい寄りに振れてもいいのに」という酒飲みの需要に応えた名作だと思うな。
あと、サントリー的にストロングゼロは甘くないところから「食事に合う」推しをするんだけど、最近出た「メロン」味はさすがに食事に合わせるのは無理があったぞ。普通に甘いし。
さておき、少し前に「パブクロール」がはやった。言っちゃえばはしご酒。酔った状態で一軒、もう一軒、とパブやバルをつないでいく。夜の街を泳ぐように徘徊するのだ。これを自己流にアレンジし、たまに「コンビニクロール」をやる。ルール(?)はかんたん。コンビニでストロングゼロを買って、飲みながら歩いて次のコンビニへ向かう。そして次のストロングゼロを補充する。また飲みながら歩く。この繰り返しだ。
思うに、飲酒って、ある種の「逸脱」だ。
仕事終わりの一杯は業務からの逸脱、休日の一杯は日常からの逸脱、朝から飲んでいる人は社会からの逸脱。要は手軽に味わえる「非日常」が酒の魅力じゃないかな。「ストロングゼロを飲みながらいつもの街を歩く」。これだけで少しだけイリーガルな気分になれる。「社会からはみだす僕カッコイイ!」的な解放感。夜に仕事関係の電話がかかってきても「もう飲んじゃったし」という言い訳感。もちろんそんな言い訳通じない場面の方が多いけど。
僕は最寄りのバス停からバスに乗り込む。そうして20分ほど揺られ、適当なバス停で降りる。4月。前の季節の冷たさと次の季節の暖かさをチャンプルーしたような生温かい風がほおをなでる。
遠くにファミマの外観のグリーンが見える。街の癒やしカラーかよ。吸い寄せられるように自動ドアをくぐり、ストロングゼロを1本買う。外に出てプルトップを引く。プシュ、という音と小さなしぶきが立つ。それすらも惜しいというように手早く喉に流し込む。濃い。でもぐいぐい飲める。この解放感。イリーガル感。
春の宵に始まるストロングゼロ・コンビニクロール。1キロ、2キロと、給水地点のようにコンビニをつなぐ。3軒目くらいになるとそこそこ酔ってくるので一回「ほろよい」をはさむ。そして4軒目から再びストロングゼロへ。
近年1チェーン店による集中出店で崩れつつあるものの、半径500メートルが商圏と言われるコンビニ。5軒目6軒目、となるとすでに3~4キロ歩いていることになる。ウオーキングもしてるもんね、という妙な健康意識が酒飲みの罪悪感を打ち消す。
このコンビニ・クロール。欠点があるとすれば世間体だろう。どうも、いい大人がチューハイ缶を片手に「イリーガル感」とか言いながらうろうろ歩いているという状況は見た目的にもよろしくない。お巡りさんにモテそうな気がする。「職質」という言葉も頭をよぎる。ご近所のうわさになるのも嫌だし。
ーみなさんもう分かりましたよね。タイガーサハラは僕の水泳仲間です。