回転空転フルスロットル。

沖縄の会社員の日常の空回り+酒とごはん+富士山登頂を目指すブログです。

世界(可動範囲)が広がる感覚が新鮮なんだよな。

~「俺たち付き合っちゃう?」は突然に~

 

 僕が暮らす名護市は「自転車のまち」を掲げている。毎年11月には国内でも有数の自転車ロードレース大会「ツール・ド・おきなわ」も開かれるし、国道沿いには自転車専用道路が整備されていたりする。お隣の本部町今帰仁村も含めたモデルコースも設定して自転車ツーリズムを呼び込もうと力を入れている。

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 2015年から2年間くらいかな、浦添市の自宅から那覇市久茂地の職場まで自転車通勤をしていた頃がある。

 

 その理由の一つは、ダイエットだった。

 

 何度も言うけど、人間は一定の年齢に達するとある程度食に金かけられるわ代謝は落ちるわで、生きているだけで太っていく。でも仕事でそこそこ疲れて帰ってくると、もう外に出るのっておっくうじゃないですか。ちょっとその辺を走るためにジャージに着替える行為だけで、寒い朝に布団から出るくらいの、一定の気合いを消費すると思う。

 

 つまり、通勤に運動を取り入れるだけで、家帰って走る必要なくなる!バス賃も浮く!この気付きすごくない?とか思っていたんで酒がうまいんだよな

 

 …もう、ぜんぜんやせなかったんですよ。帰ってくるなりビールのプルトップ手前に引いてた。ごくごく飲めた。食も進んだ。帰りにケンタッキー寄ってた。僕の中のリトル高畑充希がいつも「ねえ、きょうケンタッキーにしない?」とささやいていた。しかも太ももがめっちゃ育って、スーツがどんどんきつくなっていた。食べて筋肉を重ねての繰り返し。レスラーか相撲部屋か、って感じ。新入部員的に体を作ってた感覚だ。

 

 まあ、ここまでぜんぶ前振りなんだけど。

 (本題始まるよ)先週、国道58号沿いで信号待ちをしていたのである。

 すると、70代くらいの小柄な老婦人が信号待ちに加わった。「暑いわね」とか言うので僕も「ああー」なんて軽く会釈したりして。話好きなおばあちゃんだな、的な。

 

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 その時、僕と老婦人の前の自転車専用道路を10人くらいの団体が通過していった。それこそ自転車ツーリズムだろうか。自転車はロードレーサーだったりオフロード用だったりクロスバイクだったりさまざま。大きなリュックを背負いながら銀輪を回し、次々と気持ちよさそうに目の前を通りすぎていく。さらに、みんなそこそこぽっちゃり系。そうそう、自転車乗ってても意外と太るんだよな。そんなことを考えながら。

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 ―すると、老婦人が再び話しかけてくる。「見た?」

 

 僕も答えた。「はあ。自転車の人たちですか」

 

 老婦人「自転車乗ってる割にみんな太ってたわよね

 

 僕「…俺たち付き合っちゃう?」